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関西経営品質賞について

2021年度 関西経営品質賞 シルバー

社会福祉法人 聖綾福祉会

設立 1996年
代表者 理事長 山本 良祐(やまもと りょうすけ)
本社所在地 大阪府西淀川区姫島2-15-8
売上高 1,471百万円(2021年3月)
従業員 161名(非正規社員含む)(2021年3月)
事業内容 在宅介護事業、施設介護事業、訪問介護サービス事業
ホームページ https://www.f-seiryou.com/
  • ・理念浸透を通じた価値観の醸成と人材の育成
  • ・利用者の日常生活動作に主眼を置いた介護サービスの実践
  • ・グループ法人の連携体制の構築と効率的な業務運営

「社会福祉法人 聖綾福祉会」は創業者である現理事長の山本 良祐 氏の強い想い入れのもと、常に入居者のご家族が足を運んでもらえるよう、都心からのアクセスがよく、 「安全、清潔、元気になっていただくサービス」をコンセプトに掲げて1996年に設立した。翌年、「在宅介護ステーションせいりょう」(デイサービス・訪問介護・ ケアプランセンター)を立ち上げて、在宅で暮らす高齢者の方々を中心に介護サービスを提供し、介護ノウハウの蓄積を図った。このノウハウ蓄積はのちに ㈱スーパー・コートの立ち上げにも大きく影響している。、2016年に特別養護老人ホーム「せいりょう姫島」をそれぞれ開設し、現在は大阪市内4拠点で高齢者介護、 訪問介護サービス等を展開する。

設立当初、職員には理念がなく専門性を突き詰める人たちが多く、職員個々の思いは強いものの、法人として目指すチーム介護に対しては反発が強く困難を極めていた。 また業界内では顧客満足を考えない、収益を考えない介護施設も多くあり、そのような環境を経験した人が集まった当法人においてはこの状況を打破すべく、 二つの課題を掲げて取り組んできた。

一つ目の課題として接客・接遇の向上を掲げ、経営理念の浸透を図った。当初は反発もあり困難を極めたものの、介護現場の意見を取り入れにより浸透しやすい経営理念へと改善し、 現在では現場での読み合わせも活発に行われている。また接遇能力向上のため、スーパーホテルからのインストラクターによる指導も含めて接遇能力の向上を図った。 二つ目の課題として介護技術の向上を掲げ、グループ独自の「ケアマイスター制度」を導入した。これにより介護技術の向上を図るとともに、職員の評価にも反映して、 研鑽を後押ししている。

経営品質向上活動においては2005年の取り組みの開始を起点として、理念カード=Faithの策定、2018年には「中長期経営ビジョン」を経営品質会議で策定、そして2019年度には 経営デザイン認証を受けるなど取り組みを活発化させてきた。

これらの取り組みを通じて、「終の棲家」としたい地域の方々の要望を叶えるブランドイメージを向上させ、「地域の方々に、聖綾福祉会があるから老後が安心だと思ってもらえるようになる」 との組織としての目標に向けて突き進む。

●ADL(注1)とQOL(注2)の向上に寄与する顧客本位サービスの提供
「安全・清潔・元気の出るサービス」を提供し、利用者に「第二の我が家」と思っていただけるよう、相手の身になって考え、 自ら進んで積極的に行動のできる「自律型感動人間」の職員の育成に注力している。これにあたり、経営理念「Faith」の利用や対話を通して、 大事な価値観は共同体的感覚として組織全体に共鳴されている。この結果、共通の価値観を持った職員自身が、その人間性や感性を発揮して、 利用者・家族に寄り添った意見・情報の収集、事前期待・提供価値の把握、家族への透明性の高い報告を徹底することで利用者の信頼性を 高めている。

さらには、「できないことができるようになる」をモットーに、独自のSC-Fitや脳トレーニング、1フロア-全てを認知症対応の回想療法スペースにする、 デスカンファランスを行うなど、認知症・重度医療・リハビリ・看取りなどの重視する領域における顧客本位でのプロの介護サービスを提供されている。 また自律型感動人間である職員一人一人の気づきや行動などを活かし、利用者の意向を尊重した多様な介護サービスが総合的に提供できるよう 創意工夫している。これにより、利用者とその家族にとって必需的価値はもちろんのこと、魅力的価値まで生み出しており、利用者が個人の尊厳を 保持しつつADLやQOLの向上を実感できるようにしている。職員も、こうした取り組みの成果を自分ごととして捉えなおすことで、 さらに創意工夫を高めるための自律型感動人間のモチベーションとなっている。

(注1)ADL 日常生活動作(Activities of Daily Living)の略。食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴など生活を営む上で不可欠な基本的行動のこと。

(注2)QOL クオリティー・オブ・ライフ(Quality Of Life)の略。一人一人の人生の内容の質や社会的に見た生活の質のこと

●グループ法人との緊密な連携を最大限に生かした効率的な業務運営
スーパー・コートグループとして、医・薬・看・介の連携したサービスを提供するべく、グループ内の病院や薬局と協働し、幅広い介護度の 入居希望者に対応できるようにスーパー・コートグループとのすみ分けを行い、連携できる体制を整えている。連携した価値創造と改善への 取り組みのために、独自の言葉を付加した「Faith」により職員間のみならずグループ内でも共通の価値観の共有を行い、グループと連携した 中長期戦略策定にも取り組んでいる。また、共通のITシステムを活用することでグループ間での情報共有が行われ、医薬や介護の情報を事業者、 そしてその家族にも提供しシームレスに連携が行える体制を整えている。

これらグループの持つノウハウを最大限に活用して、職員が効率的に介護現場での業務に集中できる体制をとることで、利用者への提供価値を 高め競合との差別化を実現している。

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