• ・「安全で清潔、ぐっすり眠れ、元気になる」という明確なコンセプトを、低価格で実現することを追求
• ・ＩＴ活用を始めとしたローコスト運営の実現 （自動チェックイン／ノーチェックアウトシステム：ビジネスモデル特許取得）
• ・低価格と顧客感動の両立の実現を志向した支配人の育成と、それを実現するための本部の充実したサポート機能
• ・75店舗を全国に展開、稼動率88.83％（2007年度実績）

株式会社スーパーホテルは、現会長の山本梁介氏が1970年に大阪でシングル向けマンションを経営する会社を設立したことに始まります（現在、別会社にて5000室を管理）。1989年、その経営ノウハウを活かして、株式会社スーパーホテルを設立、ビジネスホテル業界に参入しました。当初は「ホテルリンクス」というシリーズ名で6店舗展開しましたが、1997年、時代の変化を今後の成長機会ととらえ、本格的バジェットホテルとして「スーパーホテル」の1号店を博多にオープン、以後スーパーホテルシリーズを全国に展開しています。
スーパーホテルの経営理念は、「世界的レベルでの質の高いサービス」を提供し「時代を先取りする創造的な企業」を目指すことです。そして、主たるターゲットである頻繁に出張するビジネスマンに対して、「安全・清潔・ぐっすり眠れる」スペースを創造し、「お客さまに元気になっていただく」ための独自のビジネスモデルの構築を追求する中で、創業以来急速に成長してきました。
また、経営トップの想いとリーダーシップのもとで中期的な目標として「日本一のLOHASホテルを作る」～全国100店舗、稼働率90%、経営品質Aレベル ～を掲げ、競合他社との競争における独自性を生み出すべく、積極的に革新活動を展開しています。

●経営トップの社員・支配人との話し込みによる価値観共有

会社の成長・企業規模の拡大に伴い、従来の方針指示型の経営スタイルからの脱却の必要性を認識した上で、経営トップが、現場当事者との徹底的な話し込みを実践し、社員・支配人との直接的接点での価値観共有を重視して実践している。
あわせて、経営トップの意思を「経営指針書」や「Faith」カードに明文化し、社員、支配人、アルバイト、ビジネスパートナーに対して日々の朝礼などを通して社員、支配人に「考えさせる」ことによって、展開・活用が行われている。

●ローコスト運営を実現するための社内プロセスの構築と改善の継続

基幹プロセスの運用上の取り組みとして、店舗開発における契約までのスピード管理や、建設プロセスにおける45%委員会の活動展開、IT戦略室によるIT予約率向上の為の取り組み、ホテルシステムと連動した自動チェックイン機・暗証番号キーの導入、ホテルシステムのデータセンター化や独自開発のグループウェアの導入など、様々な取り組みが実践され、戦略課題として掲げる「ローコスト運営」の実現が促進されている。

●店舗運営力を高めるための様々な取り組みによる本部の支援

第一線の顧客接点である店舗の運営を支配人任せにすることなく、本部からの支援として、ゴールド作戦、3S運動、店舗指導、集合研修などが展開されている。また、支配人に対しても、ライセンス評価制度による評価・指導と、その結果に基づく次年度の改善計画の策定が本部スタッフと共に行われ、その指導状況も月次会議で報告されるなど、店舗運営の質を高めるためのPDCAを回す仕組みが確立されている。

●自律型感動人間の育成に向けた個々人の自発的な活動と対話の促進

組織の計画である部門計画を、その構成員一人ひとりに展開するためのツールとして、個人計画チャレンジシート、および、日々の業務遂行を自己管理するためのランクアップノートが活用されており、これらのツールをより効果的に活用すべく、良い対話のベストプラクティスが収集・展開されている。また、支配人に対しても、ライセンス評価制度に基づいた支配人と本社運営企画部の担当者による対話や、グレード向上計画の策定がなされるなどの仕組みが運用されている。