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関西経営品質賞について

関西経営品質賞とは

“良い経営”を通じて関西から世界に誇る企業・組織を輩出する

本賞は、関西のあらゆる組織が顧客本位に基づいた自己革新を果していく動機づけとなるよう、イノベーションに継続的に取り組み、優れた業績をあげている組織を表彰し、関西全域に経営品質向上プログラムの視点に立った経営革新を推進します。

神戸大学大学院 加護野 忠男教授 講演録

「関西経営品質賞」創設宣言
~関西経営品質賞のミッション~
関西経営品質賞審査委員長・判定委員長
神戸大学大学院 加護野 忠男教授

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関西を良くしていくことが、「関西経営品質賞」創設の目的である。関西を良くしていくためには、関西にある組織を良くしなければならない。組織の中で最も大切なのは企業であるが、大学や行政組織、さらには病院などさまざまな組織体の人々にも頑張ってもらわねばならない。そのために関西で良い経営をされている企業・組織を表彰させていただく。それを目標に組織体の人に頑張ってもらいたいというのが関西経営品質賞のねらいである。

「“良い経営”を通じて関西から世界に通用する企業・組織を輩出する」。これが関西経営品質賞のミッションである。関西にはすでに世界に通用する企業が多数あるが、さらにもっと多くの企業に世界に通用する経営をしてもらいたいと思っている。

経営とは何か。経営学者として最も返答に困る設問だが、私は常に良いことを上手にすることが経営のエッセンスであると答えている。今までの生産性本部は生産性を上げて上手に仕事をすることに重点を置いていた。しかし、これからはただ単に上手に仕事をするだけではなく、自分たちがしていることは良いことなのかということを常に点検し評価していくことが大切になる。

今回の経営品質賞では、良いことを上手にできているかどうかを外部の人に評価してもらう。現在、関西生産性本部が中心になってアセッサーを養成しているが、こうした外部の人が良い経営が行われているかどうかを評価して表彰することが経営品質賞の実際の活動になる。

審査基準は、「日本経営品質賞アセスメント基準」に準じて行うが、関西経営品質賞には2つの賞がある。1つは「関西経営品質大賞」。経営品質向上プログラムに取り組むことによって継続的に経営革新をし、卓越した成果をあげ、他組織のモデルとなる企業・組織を表彰する。もう1つは、「関西経営品質イノベーション賞」。これはレベルの絶対的な高さではなく、継続的なイノベーションを起している将来性の豊かな企業・組織を表彰する。賞に挑戦した段階ではレベルが低かったかもしれないが、改善によって向上したその成果を表彰するものである。

私どもの神戸大学は、「イノベーション賞」の受賞を目指している。現状ではレベルの低い経営となっており、かなり改善できる可能性があると思っている。各企業・組織の皆さんにも「経営品質大賞」はともかく、「経営品質イノベーション賞」にはぜひ挑戦していただきたいと思っている。

申請組織の資格は、基本的にはほとんど制限はない。関西に存立する企業・組織であれば挑戦できて、本社が関西ではなく海外や他の地域にあっても、事業所が関西にあれば資格対象組織になる。その事業所も工場だけではなく、サポート部門も含まれており、さまざまな企業・組織からの応募を期待している。

今後、経営品質賞についての概要説明を6月初旬に行い、夏の間に申請を受け付けて、アセッサーが書類を審査した後、現場に出向いて審査する。来年2月下旬に表彰組織を決定し、4月15日の「関西生産性大会2005」で表彰することになっている。

関西経営品質賞は、受賞すればそれで良しということではなく、自分たちが改善・改革してきたことをできるだけ多くの企業・組織に伝えるという伝道師の役割を果たす義務もある。受賞が最終目的ではなく、この賞を通じて全体のレベルアップを目指しているので受賞された企業・組織にはその協力をぜひともお願いしたい。

建築家 安藤忠雄氏デザインのロゴとトロフィー

素材は透明なアクリル樹脂。単純な立方体をある数学的規則に則って、削りだして生まれる不定形のオブジェ。システムの初期条件を変えるだけで、無限のバリエーションが可能になる。一つとして、同じ形のものはつくられない。
トロフィーは題して<Potential>。固定的な<形>のトロフィーではない。多様性・流動性に価値が置かれる時代に相応しい、<考え方>が主題のトロフィーだ。

建築家 安藤忠雄氏 講演録

「関西経営品質賞」創設宣言
~シンボルマークとトロフィーのコンセプト~
建築家 安藤 忠雄

建築家 安藤忠雄氏のご講演を動画でもご覧いただけます。動画プレーヤーの「再生」ボタンをクリックしてください。

大阪は元気がないと言われているが、かつては市民の浄財で大阪城天守閣を再建し、大阪市中央公会堂(中之島公会堂)も岩本栄之助という人が寄贈するなど市民にも実業家にも勇気と志のある人が多くいた。今はそういう人がほとんどいない。都市に生きる1人として、責任を果たすという意識が希薄になっているのだろう。

大阪の人はもともと無駄なものは出来るだけ省こうという合理的精神、何より、強い自立精神をもっていた。しかし、今では自分のことは自分でするそんな大阪人気質も忘れられつつある。大阪が元気をなくしたのは、ある時期から猛烈に前を向いて走らなくなったことに原因があるのだが、意外に「何とかなる」と安易に構えているように思えるのが心配だ。

今、私は大阪で2件、東京で10件、アメリカで9件、ヨーロッパで5件の仕事を抱え、中国、台湾、インド、セイロンでも仕事をしている。大阪にいる理由が全くないのだが、大阪生まれの大阪育ちなので、今後も大阪を拠点として頑張りたいと思っている。建築の専門教育を受けずに今日まできたが、学歴がなく組織もない私に建築の仕事をさせてくれた勇気のある個人がかつての大阪にはいた。そういう人に支えられて今の私がある。例えば関経連の宇野元会長からサミュエル・ウルマンの「青春」という詩の本を贈られたことがある。「青春は自分の心の中にある。年齢とは関係がない」といった内容の詩だが、「エネルギーの限りを生きる」ということを教えられたと思っている。

可能性は個人にあるにもかかわらず、今の大阪は一人一人に元気がない。1960年代頃から経済至上主義で突き進んでしまった結果、思考力が完全に凍結してしまっている。人生80年ということを考えれば、日々、文化的な刺激に触れていくべきだが、多くの人が、その点で鈍感になっている。今の日本で1年間に3回、映画を見て美術館に行く人は少ない。分相応の中で全力投球し、どう生きるかということを誰しも責任ある個人として考えなかったともいえる。

私は無我夢中で仕事に生きてきた。全力を尽くせなくなったときは、潔く仕事を止めたいと思っている。今の日本は生きがいを見つける努力もせずに不満ばかりこぼす人間が蔓延している。古代ギリシヤやローマの滅亡は人間の退廃から始まった。日本も現状が続くなら先行きは暗い。地方に比べて、東京は元気だ。しかし、あの過激な都市で生き残るのは、簡単ではないし、私にも意地はあるから、大阪で頑張るつもりである。

自分の未来は自分でつくっていかねばならない。特に、大阪の人にそのことを自覚してもらいたい。一人一人が自分の夢に青春を賭け必死に頑張れば、都市は必ず息を吹き返す。今のままでは、次代を担う子供が、不自由な社会で苦しむことになる。

私は70年代後半から設計過程にコンピューターを導入しているが、コンピューターは決して万能ではない。創造だけは、人間の仕事だ。人間の頭脳とコンピューター、つまりローテクとハイテクが上手く融合して、初めて素晴らしい仕事が出来る。

原理は同じでも、その条件を少しずつ変えていくことで、毎回、少しずつ形、表情の異なることをコンセプトに考えた。形のバリエーションは、コンピューター解析で導き出したが、それを仕上げるのは、やはり人間の手。このトロフィーも、ローテクとハイテクの融合だ。多様化の時代だからこそ、それぞれが個性を大事にせねばならない。社会の力と個人の力、どちらが先でもなく、それぞれに高め合っていきたい。トロフィーの形のモチーフは、単純な立方体だ。その単純な形から、どれだけ複雑でおもしろいものがつくれるかが、発想の原点だった。皆さんの頑張りで、どれだけ社会が変われるか、楽しみにしている。